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「さぁ…………実は男だったとかそんなんじゃないのか?」
「え、て事は女装?」
………………
「「うっわ~……関わりたくねー……」」
万里の言葉に、何故か吐き気を催すがなんとか立て直す理雄と真奈。一体過去に何があったというのか。
ピンポーン
するとそんな時、来客を知らせるベルがなった。と言っても、普通のインターホンである。
「ちょっと待って、私出てくる」
真優は、「はーい」と言いながら玄関へと向かって行った。
これが、後に大きな展開をもたらすと言うのは……この時の中山家は誰も知らない。
「ハロ~♪皆、元気ぃ?」
少しして、一人の女性が現れた。
中山美奈子、万里達の従姉である。
「美奈子姉、この近くに用事があったからその帰りだって」
「へー、そいつぁご苦労さん」
「理雄君、年上にはご苦労様なんて言ったらダメなんだよ。ちゃーんと、お疲れ様って言おうね?」
と言いながら美奈子は、理雄の頭を片手で握り潰す勢いで掴んだ。
「いっつつつ……放せっ! 俺は何度殺されかけたら気が済むんだ!!」
「理雄ドンマイ」
そして、真優はそう呟いた後で「何があったか知らないけど」と付け足した。
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