Chapter 3

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 尚晴も施術に関係ないことを話す時もあるが、この女性のように自ら進んでそうしたことはない。橘に聞かれて、それに答えるだけだ。それでも特別なことのように思っていた。でも、そうじゃなかったのだ。  女性の施術は終了して、二人は受付に移動したらしいが、彼女のマンシガントークは続いている。橘は根気よく同じような話に付き合っている。施術が終わって話し込むのも、自分だけではないのだ。橘はどの患者にも平等なのだろう。それが面白くなかった。
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