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「お、それ前兆入ってるぜ?」
「え、うそ?」
パーティーと言っても、金を共有するワケじゃなく、必要な知識を教えてくれるだけ。
然し、それが非常に有り難く、嵌まると思った台が直ぐに大当たり。
「かぁ~、またバーかよ!」
「クムペッコだな、そいつは………」
………………
倒せるか倒せないかは、全てレバーを叩いた時に決まるのだが、アドバイスがあると何故だか知らんが上手く行きやすい。
因みにクムペッコとは最弱のモンスターなのだが、とてもすばしっこくて、俺はコイツが苦手だ。
「おしぼりで指先を拭け、手垢が付いた手で触れば、そりゃ逃げたくもなるさ」
「わ、解った!」
負ける=逃げられる。
イケメンは、モンスターをオンナに見立てて語る事が多かった。
「優しく、優しくな?」
威嚇して脅える少女みたいなモンよ………等と、タバコを吹かしてコイツは宣うが、普段なら呆れても、今日はパーティーを組んでるから卑屈にペコペコ。
「い、祈りを込めて、愛撫するように」
イケメン曰く、右斜めからオンナの尻を撫でるように叩け………との事。
そんな経験乏しいので、だから俺は勝てないのかと自虐的になるから止めてくれ。
「おおっ、勝った!」
「ククッ、だろ?」
然し、マジで倒した。
メダル入れてレバー叩くだけかと思いきや、こんなやり方があったのかと本気で感心する。
俺はとても嬉しかったし、オンナの尻の撫でかたも勉強になって良かったのだが………
「おっ、アマツ」
「ま、マジで?」
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