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「闇」
死の光
それは鮮やかに
生きる血の色散らばることを
凛々と、話す姿は嬉しそうだね
ただ、生きたいな
その言葉だけが逝かせてくれない
死の光
それが滅びると
揺らめく街が色をなくして
延々と、仄暗い路を歩いていくだけ
あゝ死ぬ希こそ光なら
望ましいことは悲しくも
虚しくも辛くも痛ましくても
命が欲した答え合わせだ
ただ、生きたいな
生きたいな
生きていたいよ、生きていさせて
もしすぐに、一人じゃないって気づけたら
死ぬことだけが愛おしくても
そいつは耳元からささやきかけてくる
死の光を消せ
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