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俺はヤマト。
闇のハンター。
「行って来る」
「気を付けろよ」
ワモンのセリフが追いかけて来る。
デシャブ……いや、いつもの会話だ。
街は静かだ。
立派な建物に目星を付け、こっそり侵入する。
お宝の入ってそうなケースをこじあけ、ごっそりブツを頂く。
いつもながら己の見事な手腕に酔いしれる。
パタパタパタ。
誰か来る。
身を硬くして息をひそめた。
パチン
しまった。灯りを点けやがった。
「きゃーーーー」
髪を振り乱して女が叫ぶ。
茶色い長い髪が宙を舞う。
「茶色い……茶色……チャ……チャコ……?」
無意識に呟いたその名に胸がトクンと鳴る。
「きゃー、ヤ、ヤマト……え……ヤマト?」
電撃のようなフラッシュバックに襲われる。
「チャコ……チャコなのか?」
「ヤマト……ヤマトなの?」
ふたりの歴史が走馬灯のように脳内スクリーンを流れる。
「チャコ……遂に人間に……また、会えたのか」
「ヤマトなのね?うそ……信じらんない」
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ふたりが初めて名乗り合ったのは呪いの洋館だった。
あの時は無残にも人間のせいで引き裂かれた。
その後、俺の神様への祈りが通じ、再び出会えた。
だが、思いを遂げる前に、またも人間によって離れ離れに……。
そして、今……。
神様の願いは一度しか叶えられぬはずなのに、なぜ……?
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