第1章 永遠のヤマトとその真実

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「行って来る」  俺はネオンサインに目を細め、背中越しに言い放った。 「気を付けろよ」  ワモンのセリフが追いかけて来る。 「ああ、クリスマス前だからな」 確かにイルミネーションの氾濫で仕事がやり難くなっている。 「いや、その……洋館に近付くな」 「は?そっちか。デカいナリしてチキンだな」 俺は笑い飛ばした。 呪いの館の都市伝説は、闇稼業に勤しむ俺たちの間で噂されていた。 夜中に忽然と現れた洋館の窓から美女が手招きをし、入ったが最後、出られなくなると言うのだ。 「嫌な予感がする。ヤマト、今日はやめろ」 ワモンが食い下がる。 「馬鹿言え。奴らの警戒が緩む今が稼ぎ時だ」 親友の手を振り切って、俺はアジトを後にした。
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