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そんな私を見て佳波さんは可笑しそうに笑った。
「嫌だった?」
なんて聞かれて私はぶんぶんと首を横に振った。
すると佳波さんはまた可笑しそうに笑う。
「ご飯できてるよ、行こう」
手を引かれて私はベッドから下り、赤い顔のまま佳波さんと一緒にリビングへ向かった。
今日のご飯はオムライスと野菜たっぷりのポトフ。
私の好きなメニューだった。
「美味しそう……!」
そう言うと佳波さんは嬉しそうに笑って座るように促した。
向かい合って座る。
机の上にはおそろいで買ったカップもある。
手を合わせる。
「いただきます」
佳波さんは私が食べるのを見ている。
これはいつも。
私が一口食べたのを見て佳波さんは食べる。
少し不思議だけどあまり気にしていない。
「どう?」
「美味しいです」
「よかった」
微笑むと佳波さんも食べて満足そうに頷く。
食べている時の佳波さんはいつも以上に幸せそう。
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