プロット全文

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佐伯は一方で晃司にも自分は天涯孤独の身で、自分が死んだら墓に入らないと突っ張って言う。そんなこと言うな、死んだら骨は拾ってやると言うが、いや、余計なことはしなくていいそのためにソーシャル・ワーカーというのがいるのだと勝手なことを言う。 どうも死ぬ死ぬと言いふらしたがりのようだ。 晃司はなんというばち当たりなことを言うのか、人間丈夫で長生きを目指さなくてはいけないと怒って(上司気取りで)佐伯に説教する。佐伯は、しかしと嫌なことを言う。 奥さんが死んだのに、一緒のお墓に入らないってどういうつもりかしらと牧子は呆れてしまう。晃司は、それほど仲が悪かったのは、牧子に心を残しながら他の女と結婚したからではないかとまた邪推する。 晃司には息子夫婦がいて、割と近く(私鉄で一時間弱)に住んでいるのだが、最近はさっぱり寄り付かない。孫は今小学校三年で、祖父母の家に来るのを面倒がるのはもちろん、両親と一緒に旅行するのもおっくうがるありさまだ。 それでも夏休みには家族旅行に行かなくてはいけないという思いこみ 一家が戻ってくると、マイケルは息子たちより晃司になついてしまっている。そうすると、これ幸いと世話を晃司たちに押し付けようとすらする。晃司は怒り、これでは世話になどなれないとますます健康と長寿にこだわりだす。 息子一家が夏休みの旅行に行くことになって、マイケルを預かることになる。     
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