プロット全文

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晃司は連れ合いが倒れたのだから、ラジオ体操どころではないはずだが、やはり習慣は変えられず惰性で行ってしまう。佐伯の姿は、そこにはなかった。また その後急いで病院に来た晃司だったが、そこで見舞いに来る。晃司にはやたら逆らうくせに、牧子が倒れたとなると途端に見舞いに来るというのは、佐伯が牧子に今でも横恋慕しているのではないかと動揺する。 さらに、松嶋は佐伯が自分を見舞いに来たのは、相手が女となるとまんべんなく見舞う習性があるのではないかと疑いを持つ。 結局、家で晃司を世話する人がいなくなってしまう。 自分でなんとかなると意地を張る晃司だったが、いざ身の回りのことをしようとすると、何もできない。 困り果てているところに、訪問者がある。誰かと思うと、佐伯だった。おまえの身の回りの世話をしてくると奥さんと約束したという。 「なんでそんな余計なことをするんだ」 と晃司は怒る。一方で、わざわざ人の家に乗り込んで家事をしに来るとはどういうつもりか、家事ができないのを笑いに来るのかと警戒する。 佐伯が実は牧子に横恋慕していたのではないかという疑いを、晃司は直接佐伯に聞いてみる。と、佐伯はあっさり疑いを認める。 佐伯に夫人がいないのは死別ではなく、退職して間もなく奥さんに出て行かれたのだった。     
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