0人が本棚に入れています
本棚に追加
なんて思っていたらすっかり定時は超えていた。急な仕事が入り、残業――よくあることだ。
そこで神様女神様の彼女。私も手伝うよ、と言ってこんな遅い時間まで残ってくれた。
「ねえ、佐藤さんって私の名前知ってる?」
仕事が終わったであろう彼女が不意にそんなことを聞いてきた。勿論、当り前ではないか――……
―――――…
…
?
あれ、何だっけ。
「佐藤さん?」
あれ、こんな人うちの会社にいた?いつから?
いつ…入社した?
――…?
「思い出してよ、貴方の親友の名を」
途端視界が暗転する。そして頭が妙に冴えわたって行く。
――ああ、そうだ、彼女は私が昔殺した親友だ。
綺麗で美しいかのじょを――わたしは。
「――佐藤さん、私はあなたのこと、好きだったのに」
彼女の悲しい声が聞こえた
end
最初のコメントを投稿しよう!