第1章

6/6
前へ
/6ページ
次へ
 バカなことを言うな、私はここの家の主だ、しょっちゅう顔を合わせてるクセにいきなり何なんだ、と私はまくしたてた。  ガードグリーンは腕組みをして忌々しそうにこぼす。 「ご主人ならとっくに帰って来てるよ」  私はグリーンを押しのけ、家の窓をのぞく。  あの青年だ。  あの青年が私の席にすわって食卓を囲んでいる。  青年は笑顔で息子に語りかけていた。 「なあヒデオ、父親参観はまだなのかい?」
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加