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暫くすると戻って来るジュリ。
顔は暗くて見えないが、足音と気配に落胆が色濃く滲んでいる。
近くまで寄って来たジュリを見つめると、首を振って、
「お待たせしました。行きましょう」
と、親友が見つからなかったという辛さを押し殺し、収監者達を安心させるように微笑を見せた。
「…大丈夫。絶対に、助け出す」
鍵を開ける為に、ライトを差し出してきたジュリの手を握り、先程もう一度収監者達に向けて言った言葉を、今度はジュリの親友もという意味を込めて言えば、きちんと律の心を受け取ったジュリが泣き出しそうに目をギュッとつぶり、でも、
「はい!」
と力強く目を開け頷いて、歯を見せて笑った。
それに大きく頷き返して、ライトを受け取り監視から奪い取った鍵束で端から順番に牢の鍵を開ける。
「騒いだりすると、まだ残っている奴らの部下が来てしまうので、どうかくれぐれも騒がないで、しっかりとついて来て下さい。途中で待機している僕の仲間達と合流して、外へと抜け出します。ジュリ、仲間に連絡を…」
頼む前に、ジュリは仲間へと連絡していた。
律はそれを見て、身体に布を巻き付けて、牢から出てきた収監者達の鎖を外し、
「では、行きましょう」
銃を構え先頭を歩き出した。
全員無事に、仲間達と合流する為に。
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