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いつの間にか、夕日は完全に地平線の彼方に落ちた。
先ほどまでいた鳩も、いなくなっていた。
駅のホームに止まっていた電車も、まるで何事もなかったかのように動きだし、ホームにまた人が流れ始めた。
私は虚しさを感じながら空を見上げると、そこには朧げな月が浮かんでいた。
目を凝らせば、暗い空にいくつか星も見えた。
私は橋の欄干から手を離し、また何となく歩き出した。
当てもなく、夜の街を彷徨う。
そうやって、私の今日という日がまた終わっていく。
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