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何で、気付く事が出来なかったんだろう。
夏織は、あんなに辛かったのに。
親友って、言ってた癖に、肝心な時に何も出来ないなんて。
ごめんじゃ、済まされない程の事を、私は犯してしまったのだ。
悔しくて、悲しくて、私は涙を流した。
それでも、夏織はこんな事も、出来なかったと思うと、自分が憎くて仕方が無い。
夏織は、自殺をしたのだ。
誰の目にもしっかりと映る、いじめを理由に残して。
私は、直接いじめに加担はしなかった。
しなかったけど………
もし、もしも私が、助けてあげれば・・・
夏織は、死ななかっただろう。
私は、夏織を殺したのだ。
今日、夏織が私を遊びに誘って、私が家に入ると、既に夏織は遺書を残して、この世から姿を消していた。
夏織の家は、共働きで、多分きっと、夏織は私に一番最初に遺書を読んで欲しかったんだと思う。
恐る恐る、私はノートを開いた。
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