プロローグ

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 しかし、生きる事にさえ投げやりになっていた高校生は、その誘いに乗った。  サングラスに言われるがままに車に乗った彼は、市外のビジネスホテルへと連れていかれた。 「応じていただき、ありがとうございます。私はこういう者で…」  話を聞く彼の目に、光が宿っていく。 「それでは宜しくお願いします。今日はこのままこの部屋にお泊まり下さい。明朝お迎えに参ります」  何を話したのかは定かではないが、両者が何がしかの合意に至ったのは間違いない。  固い握手を交わした後、サングラスは部屋を出ていった。  高校生は遺骨の入った箱をテーブルに置くと、上着を椅子に乱暴に掛けてベッドへと倒れ込んだ。  翌日、迎えに来たサングラスと車に乗った彼は、何処かへと消えてしまった。  その後、彼の姿を見た者は誰も居なかった。  そんな彼が再び姿を現すのは、数年の時が経ってからであった。
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