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東京のとあるオフィス街。ビジネスマンが忙しなく行き交う街の上空に、いきなりトラックのような物体が現れた。
「あ、あれは!」
「逃げろ、逃げろ!」
怪しい物体が現れた付近から、蜘蛛の子を散らすように人々が逃げていく。
そんな騒動を尻目に、物体は古いビルの屋上に接近すると何かを落下させた。
それは全身を黒いダイビングスーツのような物に包まれた人だった。
彼らは屋上に整列すると、物体から降下してきた人物に敬礼する。
「皆、思いきり暴れるがよい。トゥルー・ヤポネの力を見せつけよ!」
「ギィーッ!」
黒尽くめの集団は、一声叫ぶと屋上の扉を蹴り飛ばしビルの内部に入っていく。
「うわっ、何だ!」
「悪の組織だ、皆逃げろ!」
ビルからは中に居た人々が泡を食って逃げ出していく。
残った者たち、戦闘員は各々好き勝手に壁をぶち破り、柱をへし折っていく。
「全国の皆様、ご覧下さい。又もや謎の組織が暴れています」
少し離れたビルの屋上には、騒ぎを聞いて駆けつけたテレビクルーの姿があった。
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