30人が本棚に入れています
本棚に追加
【嫉妬アレルギー】
来るな、来るな、来るな。
そう念じても、なぜか、彼はついてくる。
「おーい、貴田」
階段を駆け上がって、科学実習室を目指す。
そこなら誰もいないはずだし、中から鍵がかけられる。
普段は隠しているけど、私は足が速い。
全力を出せば、なんとか振り切れる自信があった。
それにしても今日はしつこい。
追ってくるのは、クラスで人気のある倉科大樹。
私は、彼と一緒に昼ご飯を食べるわけにはいかないのだ。
絶対。
最初のコメントを投稿しよう!