第六回 人の影響力

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ある時は、その地域の人が良く歌っている童謡を一緒に歌っていてご機嫌だった。 僕の彼女がに言うにはその日はご機嫌で夜も早く寝てしまったとのこと、 翌日は、別の看護婦が担当していたが朝から怒っていたらしい。 しかし、配膳の時にお気に入りの看護師のAさんがくると、満面の笑みを浮かべて、 「和ちゃん、今日は私の家に来ないの」といっていたらしい。 看護師のAさんはお友達の和ちゃんだったり、あるときはおばあちゃんの役割をしていたり、妹の園子ちゃんだったり、その日によっておばあさんから見えている人物像は変わるらしいが、どれもがおばあさんが子供のころ好きで楽しかった人物に変わりはなかった。
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