第四回 家族と繋がるフェイスタイム

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長男の野球の試合で打つ場面など、妻がスマホで映像を送ってくれました。 「もう少し足を踏み込むと打球が伸びるよ」と具体的なこともいえます。 記録なども。スコア表をみせてくれて、「この試合は三振が多いね」と言うと息子が相手の投手の球速が速くてね」とか会話に幅が広がった感じがします。 次男も今日幼稚園で描いた絵だよとみせてくれます。二人は電車がすきなので、プラレールをしています。上に下に交差して未来都市をみているようです。 それを兄弟二人と楽しそうに会話をするのを聞くと心が暖まります。 妻の実家が香港なので、時々、私と家族が会話しながら、香港で義母と妻の姪っ子と画面どうし通じて「調子、どう」と聞かれます。 「まあまあだよ」と他愛もない会話をします。義母は私の姿をみると安心するようです。 今年の夏休み、妻と家族は香港に長期でいっていました。 「本当に暑いよ」といわれて香港の上空をみせてくれました。 僕がいる東京では毎日どんよりと曇っていて雨が連続して何日も降っていたので、不思議な感じがしました。 ある日、強い台風がきたと言っていました。 彼らが居住する二十四階建ての高層マンションは揺れており、地上をみると木々が折れており強い風、横殴りの激しい雨が降っていることが分かります。 帰国するときも香港空港から、「あの飛行機に乗る予定だよ」とフェイスタイムが来ました。 今は、朝の六時半です。フェイスタイムの着信音が鳴りました。ウォ―キングをしている妻から病院にいてはわからない晩秋の紅葉を見せてくれるかもしれません。
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