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真っ暗な視界に 色が灯っていく
鮮やかな光は 影を濃くしていく
全てを満たすことは出来ない
水平線の向こうで 混ざり合う
濁っていく光は 汚泥のようで
覗くこの顔を映さない
唯一無二のものが欲しくて
綺麗なものばかり集めていた
何千何百何万の 贋作で溢れているから
本物に取り憑かれているんだ
魔法のようなその言葉に
何度も何度も魅せられて
何億何兆何京の 偽物を壊し続けた
本物に取り憑かれてしまった
呪いのようなその光に
狂わされるの、解っていたのに
真っ暗な視界に 色が灯っていく
鮮やかな白は 滲み出して
どこにもなくなってしまった
有刺鉄線の向こうで 君が鳴く
笑顔の理由も言わず抱き合って
また違う色になっていく
何千何百何万の 贋作で溢れているくせに
幸せが涙になって溢れるんだ
正しさに価値がないみたいに
いろんな色を捨てていった
何億何兆何京の 贋作で溢れているくせに
幸せそうに笑ってるんだ
濁り続けたその体が
真っ黒に染まっていくのに
唯一無二のものを抱き締めて
自分の色を守っていた
何千何百何万の 贋作を否定した
本物に取り憑かれているんだ
魔法のようなその言葉が
この体を怪物に変えてしまった
何億何兆何京の 偽物を壊し続けた
本物に取り憑かれているから
夢に見た 空想上の宝物を
探し続けていく
見つからないと わかっていても
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