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「……ほ、ほら、もう、じゅ、十年も前だし……僕はもう、きき、気にしてない、よ……」
ちょっと、まて。
「本当か……!? ありがとう……、ありがとう佐藤……!!」
「ありがとう……」
「ごめんな、ずっと……!」
岡田達は口々に感謝の言葉を並べていく。
「い、いいっていいって。ほ、ほら、み、みんな変な目で見てるし……ぼ、僕なんかと話すより、向こうでみんなと話して……きなよ」
まて、まてまてまて……!
なんだ、その言葉。
誰が言った……?
俺が言ったのか…………?
なんでそんな、
心にも無いことを言った?
一発殴らせてもらえよ。
ジョッキで頭をかち割れよ!
今までやられたことを全部、やり返せよ!!!!
「あぁ……! また後で話そう!」
「……」
涙を拭いながら、岡田達は席を離れていった。
その後すぐ、俺は会費として徴収すると連絡があった金額より少し多くを席に置いて、
逃げるように帰路に着いた。
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