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「い……良いんですか?」
「何が?」
何がってこの状況全部ですよ。
「息子が男とこんな――」
「別にヤッってたわけじゃなし、イイんじゃない?」
「や……」
全然よくないっっ!!
そういう問題じゃないでしょう?
少し羞恥心とか、いやそれ以前に常識一般を
覚えたらどうなんだろうかと
いってわかる人なら俺だって言うよ!
一般モラルを何処から教えなきゃいけないのか
途方にくれますよ、ええ。
「それより今日、夕食食っていくだろ?」
「いえ、結構です」
「なんで」
「も~なんででもですよぉ、ハハハ」
と、ニッコリ笑った顔の筋肉が痙攣しそうだ。
言わなきゃ分かりませんかね?
これ以上ここにいたら貴方がた親子の常識に
巻き込まれて自分の感覚までが
狂いそうになるからでしょうが。
「そうか、残念だなぁ。
兄さん、ご飯作るの楽しみにしてたのに」
「お兄さんが?ご飯を?」
「そそ、料理が趣味でさ、
うちは毎食兄さんが作ってるんだ」
「へぇ、それは凄いですね。
所で監督に似てるんですか?」
「ん?お前会ったんじゃないの?」
「え?何時」
?????????
今日の流れのどの辺りで登場してましたっけ?
「どうやってこの部屋に辿りついた?」
「女の人に案内されました。
お弟子さんですか?」
「いや、うちは女流棋士の人はいないから」
「お手伝いさん……」
「いないよ」
「お母さん……」
「海外旅行中」
「…………。」
えーっと、
これ以上、もう何も聞かない方が良い……よね?
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