第4章 愛されたい それよりも

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仕事が終わって、帰る時だった。 会社の駐車場から、部長の車が出て行くのが見えた。 今、帰りなんだ。 気にしないようにしているのに、どうしても目で追ってしまう。 そしてしばらく、部長の車が走った後、私の目の前で停まった。 思わずドキッとした。 車から、部長が降りてくる。 「高杉。」 いつもと同じように、私の名前を呼んでくれる。 でも、この胸のときめきは、許されない事だ。 「何ですか?」 「二度と会わないなんて、嘘だろう?」 「本当です。」 すると部長は、私の腕を掴んで、車の中に押し込んだ。 「何するんですか?」 「今から、おまえを抱くんだよ。」 そんな言葉に、また胸が高鳴る。 ああ、私は部長に、恋をしてしまったんだろうか。 その証拠に、抵抗できない。 大人しく、部長の車の助手席に乗っているだけ。 どうしよう。 このまま、部長に抱かれたら。
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