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第3章 嫉妬じゃない、悔しいのよ
部長とセフレの関係を続けて、2週間。
この後、部長とはどうなるのか分からないまま、時は過ぎた。
どうなるか、分からない?
ううん。
別れるか、このままセフレを続けるか、二つに一つしかない。
それは、分かっている事だった。
「おはよう、環奈。」
「おはよう。」
欠伸を一つして、会社があるビルの中に入った。
目の前に、高藤部長発見。
たぶん、出勤する時に彼の事を、思い出していたからだろう。
「部長!」
背中をトンと叩くと、部長は驚いたように振り向いた。
「なんだ、高杉か。」
「なんだはないじゃないですか。おはようございます。」
「おはよう……」
なんだか、朝から元気がない。
同じエレベーターに乗って、ちらっと部長を見ても、その様子は変わらなかった。
私は、エレベーターを降りた後に、思い切って聞いてみた。
「何か、悩みごとですか?」
部長と目が合った。
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