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深夜のバス停で、アサヒスーパードライの小瓶を呑みながら俺は猫バスを待っていた。
ひょっとしたら猫バスじゃなくても、俺にしか見えない乗り物が止まると本気で思っていた。
あの世行きのバスとかね。
どれ位待ったかな?まだ明るくなる前だったから、2時間位かな?
すると俺の願いが通じたのか、遠くから明るい光を灯した乗り物がコッチに来てるんだ。
その乗り物が俺の目の前に止まり、中から制服を来た男が降りて来たんだ。そして俺にこう言った。
お兄さん、ここで何してるの?
背筋が凍りつきそうな程恐ろしかったが
俺は答えたよ。バスを待ってるってさ。
こんな時間じゃまだ来ないよ。お酒呑んでるね。かなり呑んだのかな?
近所の方から不審な人がいると通報があったから来たんだけど、悪いけど身元確認出来る物持ってたら見せてくれないかな?
俺は保険証を出したよ。
無線とか使って色々調べ終わったら、問題は無いようなので我々は行きますがと言うもんだから、俺はカチンと来て立ち上がり、後ろの自販機のゴミ箱へ空き瓶を入れ、振り向きざまに言ってやったんだ。
バスを待ってるって。
そいつは乗り物に乗ってどっかに行ったよ。
俺は危うく、地獄へ連れて行かれそうになった。
あの恐怖は今でも忘れないよ。
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