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嫉妬
唐突だが、うちの娘は可愛い。
娘を――究極のザ・カワイイを見るとき、いつもそこには目がくらむほどの輝きがある。
あの愛らしい姿で、毎日パパ大好き、と言ってくれるのだ。脳が震えるだろう。感動に涙が零れ落ちるだろう。その言葉だけで、明日世界が終るとしても、その先まで生き永らえるというものだ。
何を言いたいかと言えば、つまるところ、ただただ、声を大にして、全世界に娘の愛らしさを喧伝したいのだ。実践して娘に嫌われでもしたら明日に持っていく希望の欠片すら残らないが。
パパ嫌い、などと娘から言われたら、きっとその場に崩れ落ちてしまうに違いない。というか、そんなこと言われたらパパ死んじゃう――と娘と妻が路頭に迷ってしまうので、パパ会社休んじゃう。
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