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戦いが終わり、ひと段落して。後はこの場を去るだけである。
下光比賣命は今村が自ら運転する車で帰り、下光比賣命の誘いで大も同乗する事となった。
塔太郎だけが一人長楽館に残って、後処理と施錠を担当する。
大本人は、ご一緒は畏れ多いのと塔太郎の手伝いをすると言って固辞していたが、女神の誘いを何回も断る訳にはいかず、さらには塔太郎の、
「いつもやったら一緒に残ってもらうけど、今日は先に帰って。疲れてるやろ」
という強い一言の前に、結局は折れた。
塔太郎の言い方があまりにそっけなかったので大は心配し、何度も、
「ほんまにいいんですか? 私、怪我も何もしてませんし、後輩ですから、塔太郎さんに代わって片づけでも何でもしますよ……?」
と確認していたが、塔太郎は折れず、そのまま大を送り出した。
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