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早めに来て石鹸を彼女の足の裏に付くように仕掛けてやった。そしてどうしようもないって時に前回同様に椅子の足を引く。完璧だ。
彼女は私に紙を渡した時、こう伝えてきた。
「上履きにも滑り止めついてるんだよ」
試験は始まった。彼女の言う通り、彼女が足を浮かすことはなかった。空気椅子であるのは変わりなかった。
試験結果は相変わらず変わらなかった。
「そんなこと考えるくらいなら試験勉強に専念すれば?ぷぷぷ」
片手を口に押える彼女に腹が立つ。
(うわ、ムカつく)
「あんた、先生に解答もらってるんでしょう?」とクラスメイトが言う。
「もらってないよ?」
「じゃあ、なんで点数取れるのさ」
「勉強はゲームという名の遊びだから」
彼女はそう言った。ゲーム、そう言えば彼女と初めて会ったのもそれでだ。
「楽しいから?」
「さすがほのか。分かってるー」
「ほら、席に付けー。そしてこれが彼女の才能の証拠だ」
そこには古いテスト結果がある。小学生から今までのだろうか。どれも満点である。
「ほら、私以外の先生だ」
そこには赤字の桜木先生以外の名前がそこに書いてあった。やはり彼女は凄かったのだ。
こうして彼女の嫉妬に頭を抱えながらも私たちは今でも仲良くともに時を過ごしているのであった。
ー完ー
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