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と、そのとき、もうひとり、あたしも“ゆめみごこち”で夢を見てみたい、という子があらわれました。
その子は、休み時間になるといつもしずかに絵をかいている、すみちゃんです。
先生たちはこれまたこまった顔をしていましたが、ようむ員のおじいちゃんは、まるで初まごをおがんだかのようなまんめんの笑みをうかべ、ぼくらふたりをさらうように“ゆめみごこち”の元へとひっぱっていったのでした。
“ゆめみごこち”は、言うなれば、メリーゴーランドとかんらん車を合わせたようなマシーンです。
メリーゴーランドについているような木馬が、かんらん車のように空中でたてにわをえがきながら回るのです。
ぼくとすみちゃんが、“ゆめみごこち”の木馬のぶぶんに乗ると、“ゆめみごこち”の運転ははじまりました。
よく見ると、まわりの木馬には、低学年の子たちものっています。
ランタッタ
ランタッタ
ランタッタ
ランタッタ
と、ワルツのリズムに合わせて、楽しい音楽がえんそうされています。
その音楽に合わせて、ぼくらののっている木馬はかたを上下にゆらしながら、ゆっくりと上へのぼっていくのでした。
すると、この“ゆめみごこち”にのっている子どもたちは、みんな集団さいみんにかかったように(しくみがわからないのですが、ほんとうに集団さいみんなのかもしれません)、はっきりと見える夢の中へともぐっていきました。
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