だれかの色の世界の夢

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 ありい先生はうい先生に答えます。 ありがとうございます。そう言っていただけると、うれしいです。 けれども、私は自分の夢が昔っからきらいできらいでたまらなかったのです。 なんべん見ても、私の“ゆめみごこち”の夢は、すみからすみまで白の世界だけしかうつりませんでした。 それは明らかに、この世には存在しない世界です。 むしろ私は、まっくろな世界を選びたかった。 だって、電気を消してぎゅっと目をつぶれば、その世界はしっかりと存在する、なじみある世界なのですから。
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