詩片

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木枯らし    風が走る  唸りを上げて走る  背丈の高い草は軒並み薙がれ  小さな芽はその身を震わせ  木々はその枝を大きくしならせ  葉は次々と大地に還る  薄暗い雲の下  冷たい空気の中で  何かに焦がれているのか  それとも私たちを急かしているのか  大きな力でもって  自らを走らせる  風が走る  
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