光と影…

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そんな時に事件は起きたのであった。 土佐の長曽我部家が四国統一に動き出したのであった。 同じ時期に尾張の織田家が美濃に攻め入り 中国地方の覇者毛利家と筑州の大名大友家が争いを始めた。 関東では北関東の大名と北条家の戦が本格的になり北関東の大名は、関東管領の上杉謙信を担ぎ出したが… 謙信は冬になる前には自領の越後に戻ってしまう… そして雪の檻に閉じ籠もり春を待つのだ… その間に北条家は関東を切り取りに動く… 敗れても命があれば復興も叶おうが… 北条家は容赦なく関東を制圧していく… 上杉家が雪の檻から出る頃には北条は自領の相模に引っ込み田畑を耕し次に備えるのだ。 上杉謙信でも攻略出来ない「小田原城」に籠りながら冬を待つのだ… 「小田原城」は他の大名が所有する城と違い、領地をそのまま城壁や堀で守る城であるので、余程の大軍をもって攻略しなければならないのである。 城を囲む事は出来なくもないが…それを攻めるとなると… その間にも北条家の他の城から兵を発し留守の領地に攻め込まれたらと背後が気になり出しどうしようもなくなるのだ。 本来ならば性根を据えて上州から武蔵の北条方を一つづつ潰しながら相模に追い込み一網打尽にする事が攻略法なのだろう… だが…上杉謙信は春から秋までしか兵を出さないのだ…
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