479人が本棚に入れています
本棚に追加
/203ページ
なぜ…亀井家は何もしないのか?
しないのではなく出来ないのである。
朝廷でも幕府でも重責を担うようになった亀井家…
だが…それが亀井家を縛り付ける結果となってしまっているのだ…
朝廷の中でも幕府の中にも亀井家にこれ以上権力や功績を与えてはならないと工作する者が多数いるのだ…
天皇は我が義弟である國衡に絶対の信頼をよせるが…将軍は別である…
亀井國衡に対して将軍足利義輝は多少の危機感を感じているのだ…
将軍家が息を吹き返したのは亀井家の梃入れの賜物である…
だが…息を吹き返した将軍家はその先を…と思うのは自然の流れである。
「欲」に取り付かれた義輝が判断を誤り亀井家に手出し無用と指示を出した結果…なのである。
日本海と太平洋の縦断水路工事のみに専念せよと言う幕府の言い分
國衡はその指示に従ったまでである。
結果…朝廷も幕府派と亀井家派に分かれてしまったのだ…
亀井家は天皇に事の成り行きを見守るよう秘密裏に伝える。
亀井家の二兵衛が…一連の騒ぎに謀の匂いを嗅いだからである。
標的は無論亀井家…
目的は近畿地方の混乱及び朝廷、幕府の権威の回復の失速…
最初のコメントを投稿しよう!