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総登城は一年後の吉日
はたして東側の大名はどう動くのか…
矢のように過ぎていく一年…
この一年、争いは、おろか…小競り合いも起きなかった一年であった。
総登城の当日…
二条城には大勢の大名が広間に居並んでいた。
席の形式は議事堂のあれである。
一番上座の上段には日の本の象徴的神格となった天皇が簾の中から議事堂を見守る。
大名たちは自分の名が書かれた名札のある席に腰をおろす。
國衡は天皇が居られる一段下の席に座りその一段下には公卿と亀井家の重臣が居並んで座っている。
國衡は登城に応じた面々に礼を言う。
そして現時点の領地の安堵を約束する旨を伝える。
そして大名たちは國衡が発布した法に従うと約束する証文への署名をした。
その証文と亀井家から発行される安堵状が交換されると、総登城に応じた総ての大名家に朝廷から参議の位が授けられた。
登城した大名は全員国政に参加する権限を与えられたのである。
それには登城した大名たちは驚きを隠せないでいた。
こうして國衡の号令にて日本国の運営が始まったのであった。
先ずは総登城に応じなかった大名家の仕置きである。
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