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國衡は三代目の豪華丸に乗り太平洋を行く
三保の松原の向こう側に富士のお山がそびえ立っている。
「國衡様!富士のお山があんなに綺麗に!」
「そうよなぁ!綺麗に見えるわ!」
「國衡様は富士のお山のようですね」
「ならば千鶴はあのお日様だな?」
「私は富士のお山に寄り添う雲の方が良いですわ」
「雲がかかれば山が見えないではないか?」
「お日様では遠すぎますわ!それより私は國衡様に寄り添いたいです」
「雲は山に雨を降らせやがて川となり海に注がれる」
「海は私と國衡様の恵みですか?
「そうだ!千鶴の献身的な支えがあってわしは日の本の民に恩恵をもたらす事が出来たのだ!」
「山河と海は民に恩恵をもたらすものです」
「そこに雨と言う愛が注がれなければ枯れてしまうのだよ」
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