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「ん? ……ああ、阿倍野のことか。ま、天体観測も一応ちゃんとやるんだが、それよりも星占いとか風水とかばっかしてる変なやつだ……その阿倍野がどうかしたのか? 言っとくが阿倍野は男子だぞ? あ! もしやおまえ、ついにそっちの道にも目覚めて…」
予想外の質問に、加茂はますます怪訝な表情を浮かべながらその風変りな後輩のことを説明すると、さらなる疑念を抱いて声を荒げる。
「あ、違う違う! そうじゃない! 誤解するな。俺はまだBLに手を出しちゃいない……なあに、ちょっとそいつに相談したいことがあってさ。それも俺じゃなく、この燿がね」
そんな加茂に、登也は慌てて首を横に振って否定してみせると、意味ありげにそう言いながら、一人置いてけぼりを食らっている燿の方を振り向いた――。
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