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新しい生活
この世界に来て分かったことは、腹が減らないということだ。
後、成長しない。
魔界に来て三ヶ月がたったが、身長も何もかも成長していない。
これは、良いことなんだろうか。
まあ、魔王が来るよりは良いことだな。
そして・・・
「ユズカサマ、キョウハドウシマスカ?」
下僕ができた。
「今日もとにかく目立たず家作りかな。
皆、手伝ってくれる?」
こいつらは(十匹)俺の下僕。
魔物だけど良い奴らだ。
というか、俺はただ困ってるのを助けただけなんだけど、いつの間にか下僕になっていた。
俺は強制してないぞ?
こいつらが勝手に下僕下僕言っているだけだ。
この森で一人でいるよりは全然ましなんだけど。
下僕達はコクリと頷いて材料を探し始める。
俺たちは今、家を作っている。
下僕達は寝なくていらしいから俺の寝るとことちょっとした机が入るくらいの小さい家だ。
この三ヶ月間、ずっと魔王はこないし、右も左も分からないこの森をほっつき歩いても仕方がない。
だから家を作って寝るとこを確保しようと思ったんだ。
毎日土の上で寝るのはきついからな。
でも三ヶ月間作っているだけあって、今日で家は完成だ。
ベッドは下僕の一人が綿とか布とか持ってきて、作ってくれた。
超ふかふかだ。
なにで作ったのかはあえて聞かないでおこう。
皆が材料集めに行っている間、俺は昨日乾燥させた木で机を作る。
何時間経ったのか、下僕達に呼ばれてもう夕方になっていることに気付く。
見ると、家は出来上がっていた。
「お前ら、ありがとな」
「ユズカサマノタメナラ、ナンデモシマス」
「そ、そうか・・・」
それにしても、もうこんな時間か。
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