新しい生活

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『そこに誰か居るのか?』 っ、誰!? 『お前、人間か?』 良かった・・・魔王じゃなかった・・・・・・ 『答えろ!!』 「えっ、は、はいっ」 やっぱり魔物か。 でも、イケメンだなぁ・・・ 『なんで人間がここに居る?』 「えっと、色々ありまして・・・」 『色々、とは?』 言わないとダメかな。 「ちょっとある方に追いかけられてまして・・・」 『ある方?まあいい、何かやらかしたのか?』 「いえ、俺のせいじゃ無いんですけど・・・」 『じゃあ誰に追いかけられてるんだ?』 離してくれる気はないようだ。 「えっと・・・魔王です・・・」 最後らへん声が小さくなったけど、聞こえてたかな? 『魔王、だと!?』 聞こえてたみたいだ。 『そういえば嫁を迎えるとか言っていたな』 「っっ!」 『お前がその嫁なんだな?』 「はぃ・・・」 『何故逃げる? 魔王の嫁は、誇りではないのか?』 「皆が皆魔王の嫁になりたい訳じゃないんですよ」 『そうなのか』 「ええ。 俺は嫌なんで逃げてきました」 『お前も大変なんだな』 「まあ、そうですね・・・」 『で、今からどうするんだ?』 「できれば帰りたいですね。弟が心配なので」 『弟が居るのか。 なら早く帰してやりたいんだか、おれにはそんな力はないしな… 世界渡りは莫大な力が必要だぞ』 そうなのか。 『それよりも、お前の後ろにあるのは家か?』 「あ、はい。今日完成しました」 『そうか。 おれは今ちょっと疲れてるんだ。 ベッド、貸してもらえないか?』 「ええ。 そのくらいなら良いですよ」 悪い人ではなさそうだし。 ベッド位貸しても良いよな?
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