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sid,kagura.
俺の弟に彼氏ができた。
それだけでもムカツクのにソイツはなかなか強い。
初めて俺と会う奴は皆ビビるが、ソイツはビビるどころか俺に殺気を放ってきやがった。
チッ、イライラする。
「総長、最近荒れてるけど、どーしたの?」
舌打ちが聞こえたのか、近くにいた仲間のサキが話しかけてきた。
「・・・俺の弟に彼氏ができた」
サ「あー、それでかぁ。総長ブラコンだもんねー」
「うっせ」
喧嘩が多くなって弟-夏蓮-が俺を心配しているのは知っているがアイツのいる家に帰りたくねぇ。
サ「彼女でもつくったらぁ?」
「俺と付き合うような度胸のある女がいると思うか?」
そう雑談していると唐突に屋上のドアが開いた。
「あれ、先約がいましたか。
すいません、端っこでいいので使わせてもらえませんか?」
部下「誰だテメェ。ここは俺らblankの場所だ。
弁当食うなら他の場所にしな」
見た目は・・・まぁ普通だな。平凡顔ってか?
髪も黒いし、俺らみたいな不良ではなさそうだ。
いや、待てよ。良く見たら可愛い顔してるじゃねーか。
別にそういう趣味はないけど、アイツなら俺抱けそうだな。
「困りましたね。他に思い当たる場所がないんですよ。
あぁ、そうだ。僕がこのグループに入れば、ここを使わせてもらえますよね?」
・・・はぁ!?
他の奴らも驚いた顔でソイツを見ている。
ソイツの相手をした大熊も対応に困っている。
「おい・・・本気で言ってるのか、お前」
「そうですけど?貴方がblankの総長さんですか?」
「ああ、そうだ」
サ「どうする総長。あのこあまり戦力にならなそうだよ?
今入られてもこまるんじゃ・・・」
「それは俺が決める。・・・お前、名前は?」
美「美咲です」
「美咲、ね。とりあえず今は仮で、今日の放課後に俺のグループの誰かと戦え。
ソイツに勝てたら入ってもいい」
美「ありがとうございます。では僕は誰と戦えばいいんですか?」
「・・・ソイツと」
大熊を指差すと、今まで無表情だった美咲が少し嬉しそうに微笑んだ。
美「それでは僕は端の方を使わせて貰いますね」
大熊を指名すればビビって逃げると思ったんだが・・・
なかなか面白そうな奴が来たな。
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