第八章 別れ

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「契約違反はどうなりますか?今の関係も無くなる?それ以上の罰が有る??」「つまり里美さんは契約時の約束を破る、と言う事でしょうか?契約は如何なる理由が有ろうとも違反したらいけません、構いませんか?」台詞は淡々としていたけれど辛そうな表情で、述べる。その姿を見ていて私も辛くなった。でも後戻りはしてはいけない気がした。「はい、構いません。」「・・・・・そうですか。それは、つまり別れを意味していても?」「別れるのは辛いです。だけど光一さんの事を全て知りたい、この気持ちは日に日に増すばかりなんです。それも辛いんです。いっそ楽にして下されば嬉しい。」「わかりました・・・では話すのでその‘ご褒美’を最後に頂く事になりますが宜しいでしょうか?」情報を知る代わりに‘ご褒美’と言う名の情報料というわけだ。それは覚悟が出来ていた。うん、と頷き話を聴くことにする。「一度の‘ご褒美’で話せるだけを伝えます・・・。」
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