第一章 失恋と出逢い

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採血をしただけでこんな素敵な男性と恋に落ちれる、綺麗になれる。そんなうまいことが有るのかは信じがたい・・・迷っていると「お試し彼氏、なんていかがです?気軽に遊んだりデートしたりするだけの友達以上恋人未満な関係を楽しめばそれでいいです。」「あの・・・なんで血なんですか?お金じゃなくて。」一番の疑問だ。「それは秘密です。条件の二つ目は血の譲渡について詮索はしない、如何でしょうか?」ちょっと血を提供するだけで、そんな美味しい話があるのだろうか??でも、この機会を逃したら私は二度とこんなイケメンと恋に落ちる可能性は低い。失恋した後で、こんな容姿端麗の人に出逢った事も手伝って思考がショートしていたのかもしれない。あるいは刺激を求めてしまったのかも。「私を綺麗にしてくれ・・・ますか?」悩んで迷って答えを出せばいいものを自然と返事をしていた。「ええ、勿論。では契約と言うことで良いでしょうか?」契約書と言うとなんというか怖いものを感じる。「契約書があるんですか?」と聴くと「そんな堅苦しいものではないですよ。成立の簡単な儀式です。契約は接吻一つで。」そう言って私の顎を持ち上げて優しく唇を落とした。
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