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学校中の噂になっていた。
その後、同じ学校の生徒があの時の現場を目撃していたらしいと発覚。
そんなこと、学校が聞き逃すはずがない。
火のないところに煙は立たぬということ。
牧野は結局それからずっと不登校になった。
そして野球部はその噂が原因で、夏の大会を自粛することにした。
僕も牧野の友達だったし、その現場に居合わせていたから、結局退部させられた。
それが二か月で野球部をやめた理由。
こんなこと、どういうふうにおっきい祖母ちゃんに相談できただろう。
どうすることもできなかった。
それを相談しても誰も助けてくれることなんてできなかっただろう。
さらに夏休み中、あいつが他の学校へ転校したと聞いた。
あれから一言も話さず、会うこともできずにいた。
今でも悔やまれる青春の一ページだ。
今なら、言える。
「こいつは万引きなんかできる人じゃありません。絶対にやらされたんです」って。
必死に訴えればよかったんだ。
牧野は自分の大好物のから揚げをいつも僕のために一つ残してくれた。
自分がすごく疲れていても僕のことを気遣ってくれていた。
夜中に眠れなくて牧野に電話して起してしまっても、絶対に怒らなかった。
もっとある、牧野はすごくいい奴だった。
そうすれば、あの店長も耳を貸してくれたかもしれない。
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