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思うようにことが運ばず、私は頭を抱えてしまった。ところが、もう諦めようかと思った時、突然名案が頭の中に降って来た。
「内山さん、私があの絵を買うことはできませんか?」
「えっ?」
「要は、私がその方よりもが高い値段を付ければいいんでしょう?」
「申し訳ありません、麻倉さん。……それはちょっと難しいと思います」
「大丈夫です、お金のことならちゃんと――」
「麻倉さん、ちょっとお待ちいただけます?」
尚も食い下がろうとする私に、優しく諭すようにそう告げると、内山さんは静かに席を立った。
「麻倉さんこれを。本当は外部の方にお見せできるものではないんですけど……」
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