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「新幹線ですっ」
結局、海里と二人、駅のホームに居たあまりは、力強くそう言った。
「いや……見ればわかる」
と入ってきた新幹線を見ながら、海里は言う。
いやいや。
最初に二人で乗ったときのことを思い出し、感極まって出た言葉だったのだが、かなり言葉足らずだったようだ。
みんなより出発は遅れたが、夕食の時間には間に合いそうだ。
なので、飢えたまま、新幹線ではなにも食べられない。
着いたらすぐ、夕食だからだ。
あまりの視線は、売店のお菓子を見ていた。
物欲しげなあまりに気づいたように海里が言う。
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