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カイはイシュルの金髪をふわりと撫でて、前髪のあいだから覗いたイシュルの白い額にそっとキスをした。
「…きゃ…」
母親以外からキスされたことのないイシュルは、カイからのキスに驚いて、全身かたまった。
「…ちびちゃん…、イシュル、また一緒に歌おうな?」
「…う、ん…」
慌ただしくそう告げて、カイは名を呼んで探し回っている女官達のほうに行ってしまった。
初めてのことばかりに驚きすぎて、熱がでそうな、ちいさなイシュルを花園に一人おいて。
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