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そして、もう何度目かになるからだろう。
母親から預かったらしい荷物からシートを取り出し、
未波が広げたその上に涼太を寝転がせると、
辻上は、慣れてきた手つきでオムツを替えていく。
未波は、彼らの横をそっと抜け、汚れたオムツを片付けた。
そして、オムツを替えてもまだ少しむずがる涼太を抱き上げた辻上が、
部屋を出て行きかける。
未波は、その彼の腕に触れ、やんわりと止めた。
「外は寒いといけないから、このまま部屋で」
「隣、大丈夫か?」
近所を気にする辻上に、未波は笑いかけた。
「涼太くん、もう半分眠ってる」
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