15 ベイビーSOS(つづき)

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そうして10分も経たずに、辻上の胸に寄り掛かって眠り始めた涼太を そっとベッドに戻した辻上に、未波は、床の上で毛布を広げて言った。 「今度は、レイの番。私、あと少しで起きるから交代しよう」 何か言いたそうにジッと見つめてくる彼を、未波もジッと見つめ返した。 そして、そんな彼女から何かを読み取ってくれたのだろう。 「悪いな」 呟いた辻上が、涼太の隣に素直に横になる。 未波は、ベッド脇のスタンドの灯りを落とし、広げた毛布にくるまった。 夕方過ぎの突然の電話から、数時間のままごとみたいな子守り。 だが、その数時間を横になって振り返った未波の瞼には、 不慣れにも必死に子守りをする辻上の姿が蘇る。 そして、幼子と格闘する辻上の様子に、思わず笑いが込み上げてきた。 まぁ、いつか本当に自分の子供ができたら、 良い思い出として思い出すのかもね。 そして、そんな言葉の後で、未波は小さく呟く。 子供、か――。
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