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翌月、私は転校することになった。結局、入院中の先生と生徒には会えずじまいだったが、お母さんたっての願いということもあり、仕方なく転校を承諾した。
新しい中学は、公立だからか、敷地面積が小さくボロかった。校舎の壁はところどころ禿げているし、柱も錆び錆びで、今にも崩れそうだ。
登校初日、先生の案内で教室へと向かう。廊下はホコリっぽくてカビのにおいがした。緊張しつつ、教室に入ろうとした次の瞬間、私は入口で挟まってしまった。動けないでいると、転校生を待っていた一年三組の生徒たちがどっと沸いた。新しいクラスメートの笑顔を見ていると、B組のみんなが生きていた頃を思い出して、嬉しくなった。おばあちゃん、私、新しい学校でも、うまくやっていけそう。それもこれもみんな、神様からの贈り物のおかげだね。
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