第1章

3/24
前へ
/35ページ
次へ
ここは、たぶん20畳くらいの広さがある部屋。 部屋と言うには、寒々しいし、窓もないし、調度品もないんだけど。 騎士たちは私たちの方を見たまま、身動き一つしない。 でも、目だけはキョロキョロと動いている。 そして、ある一定の場所は視線を落としていた。 そちらを確認して、なんとなく納得した。 そこには三人が並んでいる。 甲冑はつけておらず、まさに中世時代の貴族を模した人たち。 きっとあれが、私たちをこんな場所に呼び出した人。 それは理不尽の塊。 ココとは違う世界の住人を、自分の都合だけで呼び出すなんて。 一度目の失敗を私は忘れていない。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加