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こちらも荒れ放題で、大量のガラスの破片と何故か書類が散乱している。
バカップルはテンション変わらずキャーキャー言いながら、弟子はシャッターを切ってメモまでとっている。
全くタイプの違う人達だが、おんなじよりかはいいんだろう。
皆そういうから。
「それでは2階に上がりましょうか。ここのホテルは5階建てなんですが、2階からはほぼ同じなんで、2階をゆっくり見ていきましょう」
廃墟マニアたちを引き連れて階段を上っていく。
「エスカレーターとエレベーターがあるんですね」
部屋の隅を見ながら弟子が話しかけてきた。
「はい。でも危ないんで階段で行きますよ」
エレベーターのほうは電気が通っていないので、当然ながら使い物にならない。
扉も閉じたままだ。
階段のほうはというと、こちらも腐敗が進んでいて壁が剥がれて少し剥き出しになっている。
ただ上るのには耐久性は特に問題はない。
「暗いんでそろそろライトを使いましょうか」
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